当店自慢のガソリン

ガソリンを入れた。

僕は会社に行くのに車は使っていないので、そんなにガソリンは減らないけど、それでも一月半に一回くらい給油が必要になる。

今日は車に乗っていて、メーターが1/4を切っていたのでガソスタによった。セルフのところ。セルフのガソスタはいまだに楽しい。

なんかワクワクする。子供の頃に憧れた、銃みたいで、ズシンと重いあのノズルが僕の中の童心をくすぐってくる。危ないからと言われてやらせてもらえなかったあの頃の夢を叶えているような感覚になる。

そんな給油中、ふと考えたことがあった。

大体の人がそうだとは思うけど、僕はガソリンが切れるまで車を乗り回さない。切れたら車が動かなくなるので、当然のことだ。大体メーターが1/4を切ったら、そろそろ給油しなきゃなあと思っている。

つまり、老舗のうなぎ屋のタレのように、ガソリンを継ぎ足しているわけだ。当店自慢のガソリンになっていると考えられる。

なんか良くない気がする。継ぎ足しのタレは味が熟成されて美味しくなるような気がするが、継ぎ足しのガソリンは古くなって爆発とかしそう。

だったら計算してみよう。ガソリンの容量を大体30リットルする。僕は一月半に一回給油するので、今の車を買ってから大体12回位給油したことになる。ちょっと少ないな。15回にしておこう。そして、ガソリンが1/4になったら、給油をする。

そうすると、現時点での最初から入っていたガソリンの量は、

30×(1/4)^15になるはず。計算あってるかな。とりあえずこれを計算してみると、

2.79396772e−8という数字が出た。

なにこれ。僕は数式だけ入れたんだけど。なんでアルファベットが出てくんの。

調べてみたらこのeは指数表記がうんたらかんたららしく、数字に直すと0.0000000279396772リットルになる。

つまり0.0000279396772ミリリットル。

合っているかどうかは分からないけど、メチャクチャ少ないということは分かった。これで安心して明日からも車に乗ることができる。