アイスに嫌われた男

こんなにも暑いとアイスが食べたくなる。3食アイスでもギリギリ文句を言わないかもしれない。

が、今年に入ってからアイスはまだ2、3回しか食べてない。しかも、全部会社で食べたやつだ。なんで会社にアイスがあるのかという問題は置いといて、今年は家で一回もアイスを食べていない。

これは今年に限った話じゃなくて、確か去年もほとんど食べていない。少なくとも、真夏には食べた記憶がない。

 

別にアイスが嫌いな訳ではない。むしろ、嫌っているのはアイス側かもしれない。僕がアイスに嫌われている。

理由は簡単で、家までアイスを完璧に持って帰る手段が存在しないのだ。

アイスは冷たくて凍っている。なので、気温が上がると溶ける。そして、一度溶けたアイスは再冷凍しても変な形になってしまう。だからアイスを買ったら溶ける前に食べるか、温度が上がらない環境で持ち帰らないといけない。この手段がない。

僕の車は冷房が壊れているという致命的な弱点があり、真夏の車内は軽い拷問くらい暑くなる。こんな中にアイスを入れておいたら、当然液体になる。自転車はついこの間壊れたし、そもそもカゴは日光が直で当たる。

最後に残された手段は徒歩になるわけだけど、昔最寄りのスーパーで箱アイスを買って歩いて帰ったら、溶けてデロデロになってしまっていた。

もう終わりです。すべての手段が封じられました。理論上、アイスを家まで持ち帰る手段はありません。残る方法は買ってすぐ店の前で食べることだけど、あれが許されるのは高校生までだ。成人男性がやっていいことではない。

いやまあクール便で買うとか、スーパーにあるような氷を使うとかまだまだ方法はあるんだけど、そこまですることでもないかなあとなってしまう。なので今年もアイスを食べられない。実家に帰ったら大量にストックがあるので、それを食べます。