水滴の行方

雨が降っている。雨が降っていると、窓に水滴がつく。この水滴を眺めるのがなんか好きだ。ついつい眺めてしまう。

今の家はベランダがあって、雨が降っても水滴がつかない。ちょっと悲しい。実家にいたときは、実家にいたときは……実家は曇りガラスだったな。

どこで水滴を眺めてたんだろうと思ったけど、学校だ。学校の窓ガラスを眺めてたんだ。

 

窓についた水滴は、そのまま留まるものもあれば、重力に従って下へと流れていくものもある。この流れているやつを見るのが楽しい。

十分な重さがあってスイスイと下っていくものもあれば、なかなか思うように動けなくてジワジワと進んでいくものもある。前の水滴が辿ったレールに入って流れがスムーズになるものもあるし、水滴同士が合体して急に加速するものもある。

動きが鈍い水滴を見ると「がんばれ〜」と思うし、そんな水滴が別の水滴と合体し、前の水滴の残した道に上手くはまり込んで、キレイに流れていったときには非常にカタルシスがある。

 

教室の窓から見る水滴も好きだったけど、乗り物の車内から見る水滴もまた良い。新幹線なんてかなり良い。新幹線の水滴は高速の世界だ。

下だけではなく、後方に向かっても流れていく。全体的に見ると斜め下、やや後方寄りに向かっていく。そんな中、ある程度の重さのあるやつが下に向かって流れていくのを見ると、確固たる強さを感じる。

見ていて飽きない。ずっと見ていたい。