北国生まれの意地

寒い。しばらく様子を伺っていた冬が、意を決してやってきた。寒い。

僕は暑さにはめっぽう弱いけど、別に寒さにも耐性があるわけではない。強いて言えば寒さの方がまだマシくらい。なので冬だってそんなに好きではない。

ただ、僕にだって意地がある。新潟という北国生まれという意地がある。こんな寒さで音を上げるわけにはいかない。最高気温が二桁で最低気温がマイナスに行かないような気温で、寒いなんて言っていられないのだ。だから厚手のコートにはまだ早いし、マフラーなんかも巻いてはいけない。そう思っていた。

 

ただ、よく考えてみたい。そもそも新潟は北国なのか?

まず、文字から考えてみよう。北国とは北方の国という意味だ。そして、昔の行政区分では、これは北陸道を意味していた(とWikipediaに書いてあった。)北陸道に含まれるのは現在の福井・石川・富山、そして新潟になる。そういう点では、新潟は北国と言える。

しかし、あくまでこれは昔の区分だ。昔の都は京都だし、あくまでもそこから見た北に過ぎない。今の首都は東京だし、そこから見ると北海道・東北の方が北国にふさわしいのではないか。

次に、データから考えてみる。以下に示すのは気象庁のサイトから持ってきた平均気温のデータである。左から12月、1月、2月のものだ。

札幌:-0.9/-3.2/-2.7

青森:1.4/-0.9/-0.4

仙台:4.5/2.0/2.4

東京:7.7/5.4/6.1

新潟:5.3/2.5/3.1

なんとも言えないな。東京よりは確実に低いけど、札幌・青森と比べると全然低くない。仙台よりはわずかに高い。

 

本当はこのデータでバーンとそこまで寒くないと示して終わる予定だったんだけど、派手に計画が狂ったのでここからは僕の意見だけで進めます。

これは新潟市の話になるんですけど、まあ新潟市も寒いことは寒いです。でもなんか、寒さの質が関東関西とは違う。まず、大前提としてそこまで雪は降らない。雪がすごく積もるほどには降らない。

新潟市の冬の天気で一番特徴的なのは、風だと思う。ずっと吹いてる。風がデフォルトであって、そこに雨か雪がトッピングされる。なので、基本的に天気は悪いしコロコロ変わる。このことから、耐寒性能のなかで耐風性能に特化することになる。鉛色の空の下、吹きすさむ風に耐える能力を手に入れることになる。

書いているだけでクソみてえな気候だなと思うけど、これにはいいこともある。基本的に厚い雲に覆われているので、1日の中で気温差がほとんどない。朝から晩まで大体同じ寒さになる。

一方で、太平洋側とかは、冬場は晴れていることが多い。なので、朝晩にグッと冷え込む。多分、この気温差に僕は弱いんだと思う。単純に朝は新潟より冷え込んでいる可能性もある。

多分グラフにするとこう。

f:id:minefoolman:20221207224022j:image
赤が東京で青が新潟。

 

ここまで長々と書いてきてグラフまでわざわざ作ったけど、結論としては、

意地を張らずにコートを着ました。

です。