最適解

昨日に引き続いて東京の話です。

東京に来ると、いつも迷っている。駅は広くて地下にも広がっていて迷うし、道も建物が全部でかくて迷う。

そしてなにより、食べるものに迷う。僕はどこかに出かけたら、その土地ならではの物を食べたいと思っている。仙台なら牛タン、大阪ならたこ焼き、広島なら牡蠣、そんな感じだ。

ただ、東京に行くぞ！となって、じゃあこれが食べたいなあと思うものがなかった。多分東京には、ありとあらゆる料理が揃っているし、美味しさのレベルも最高峰だろう。何を食べようと思っても困ることはないし、何を食べたって味に満足はするだろう。

でも、なんか違うじゃん。どこかに行ってその土地ならではのものを食べるのが醍醐味じゃん。そこでは美味しさという観点はそこまで重要視されないじゃん。もちろん、美味しいに越したことはないけど、そこでそれを食べるという全部一体となった体験をしたいわけじゃん。

そう考えると、東京に最適解がない。香川におけるうどん、秋田におけるきりたんぽ、栃木における餃子、北海道における……北海道は最適解が多すぎるからちょっと省略するけど、とにかくそんな最適解がない。95点はコンスタントに叩き出せるけど、100点が出ない。何もかもが揃っていて、何もかもが無い街、それが僕の中での東京だ。若干の僻みが入っているかもしれないけど。

もっと迷いなく過ごしたい。何を食べるかを考えて、どれがいいかを迷って、行ったはいいものの別のところの方が良かったんじゃないかと後悔するのは嫌だ。もっと、最適解が決まっているような街に行きたい……

実家に帰省しました。