別れには別れの美しさがあるはずじゃないか
別れることはいつだって辛い。できれば、そんなものは来てほしくない。しかし、別れというものは必ずやってくる。
別れを受け入れ、飲み込み、悲しむ。こうすることで人は成長していくのではないか。その姿が、美しいのではないか。
だからこそ、別れというのはある意味でなくてはいけないものだと思う。そしてそれは、ひっくり返してはいけないものでもあると思う。
別れ自体をなかったことにするのは、なんとなく興醒めする感じがある。お別れ会を盛大に開いて、花束とか寄せ書きとかをもらって転校していったやつが、翌週普通に登校してきていたらなんだこいつとなるだろう。
別れは絶対でないといけないのだ。なあなあにしてはいけないのだ。そこが区切りでなければいけない。
聞いてるか、夏?
お前だよ。なに別れたあとにしれっと戻ってきてんだよ。ちょっと前まで完全に秋に入ってただろ。暑いんだよ。もう9月も中盤なんだよ。さっさと隠居してくれないかな。
朝晩はだいぶ涼しくなったとか言ってる場合じゃないんだよ。昼間は暑いままじゃねえか。転校したくせに2-5限の授業平然と受けてんなよ。給食も食ってんじゃねえよ。
もううんざりだ。暑いの勘弁してくれ。潔くお別れしよう。涼しくなろう。来年も来るなよ。早く涼しくなってくれ。