鷹の爪ってなんだよ

アラビアータが食べたくなった。材料は何もなかったので買いに出かけた。ペンネ、トマト缶、ニンニク、ベーコン。ここまでは順調だった。

あと必要なものは鷹の爪だ。まあ多分スパイスのコーナーにあるんだろうなと考えたときにふと思った。そもそも鷹の爪ってなんだ。

鷹の爪。多分唐辛子の一種だろう。じゃあ、唐辛子ってなんなんだ。大きく括るとなんなんだ。

すごくでっかく括るならば、食品は動物と植物に分けられるはずだ。では、唐辛子はどちらか。まあ動物ではないな。あれが歩いたり泳いだりしている姿は想像できない。軽くホラーだ。

となると、植物になる。だとするならば、あれは実になるのか。種入ってるし。となると、唐辛子の木がどこかに存在して、唐辛子の実がいっぱい成っているということになる。それはそれでホラーじゃない?

だってさ、どう考えても危険な色と形じゃん。真っ赤で細長いんだぜ?唐辛子という存在を知らなかったとしたら、ジャングルの奥地に成る、これ1つで数百人が死ねる危険な実ですって言われても余裕で信じられる。それがワサワサ成ってるんだぜ?怖いでしょ。

というか、よくこれを食用にしようと思った人がいたな。まずお手本のような警告色じゃん。不気味なほどに鮮やかな赤色してるじゃん。それでもって食ってみたらメチャクチャ辛いじゃん。食われないように、口に入れたら吐き出されるように進化してるじゃん。それを食ってみて、あろうことか食材の一つにラインナップするという所業はもうイカれてるよ。

でもそんな人達のおかげで、僕はこうしてアラビアータを食べることができている。昔にいた怖いもの知らずのチャレンジャーに敬意を評したい。