一体いくつの声を吹き込めば
知らない道は怖いのでちゃんとカーナビを使う。
歩きとか自転車ならどうにでもなるけど、車だと取り返しがつかなくなったときに、しっかり取り返しがつかなくなるのでちゃんとカーナビを設定する。
カーナビはすごい。ちゃんと自車の位置を捕捉してくれるし、曲がるところも教えてくれる。左折専用レーンに気をつけるように進言してくれるし、事故多発エリアで注意を促してくれる。
しかも、運転中は画面に集中できないのでちゃんと音声で案内してくれる。すごい。
いや、すごすぎる。どうなってんの。右左折とか何百メートル何キロ先とかはまだ録音できるだろうけど、地名ってどうやって録音してんの。
合成音声使ってるんだろうか。でも、合成音声みたいなあの独特のたどたどしさというか、不自然さみたいなのをあまり感じないんだよな。文節のつなぎ目は違和感あるけど、単語自体はスムーズに聞こえる。
やっぱり地名一つ一つを録音してるのかな。だとしたら途方もない作業過ぎる。一体いくつの地名があるというんだ。交差点、高速のインター、青看板の方面、数えだしたらきりがない。想像を絶する苦労だ。
「じゃあ今日は北陸道、上信越道、関越道、磐越道、日東道とあと新新バイパスを収録していきまーす」とかやってんのかな。これで何分の一にあたるんだ。多分このペースじゃ終わらない。一都道府県に一週間くらいかけてるのかな。それでもほぼ一年がかりの大仕事だ。北海道と沖縄で若干声変わってそう。
そんな努力の結晶を僕は聞いているのか。すごいなあ。
ここまで考えて、やっぱり普通に合成音声使ってましたってなったら面白いな。